頑張る人の物語

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第14回 『 “全てを自分のせいにする ”』

 『勝つためには何が必要か』

 ここでも中野は強く考えた。全てを味方につけなくてはいけない。スピードだけでなく、言語もできるようになりチームも味方につけなくてはいけない。体力もつけなくてはいけないし、食事にも気を遣わなくてはいけない。そしてメンタリティも常に維持しなくてはならない。そして、一番大事なこととして「全てを自分のせいにすること」を心がけた。

  メカニックが抜かれたから勝てなかった、言葉が話せなかったからできなかったではいけない。全てを自分のせいにする。言葉が話せないのは自分が悪い。なら勉強をすればいいだけだ。メカニックが抜かれたのも自分が悪い。ならもっとメカニックとの信頼関係を構築していけばいい。

  中野は勝つという目的を実現させるために生じている課題を全てまずは自らの責任に課し、一つ一つその解決策を考えていった。

 先にも述べたがレーシングドライバーが勝利するためには才能があるだけでは不十分だ。ある意味、世界レベルのレースになると才能がある者が集まってくる。彼らは皆、それぞれの国で天才と言われる人達を倒して参戦してきているのであり、才能などは既に持ち合わせている。

  それに加えて、チームとのコミュニケーションであったりと様々な要素が重要になって来る。

 特にこのF1に参戦したことで、中野はメカニック、監督などからなるチームとのコミュニケーションの重要性をさらに意識するようになり、努力して優秀な人材を獲得していこうと思うようになる。

 結果、世界中から集まる強豪を相手にして、中野は6位を2回と好成績をおさめることができた。もちろん、優勝できなかったことへのくやしさは残るが、初のF1で2度の入賞という結果は讃えられるべきものでありその結果が出るには中野のあらゆる面に渡っての努力があった。

 翌年、中野はイタリアの名門ミナルディーチームに移籍をした。フランス、プロストの経験を活かし、ここでもすぐにイタリア語を勉強したがこのミナルディーチーム、そしてイタリアは中野にとって非常に快適な環境であった。街も人も食事も気候も、全てが中野に合っていた。

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