頑張る人の物語

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第19回 『 世界を目指すもう1つの理由

 中野が世界に挑戦をし続けたい理由はもう一つあった。それは日本のモータースポーツ界を変えていきたいという思いだ。今日、確実に日本におけるモータースポーツへの関心度は下がってきている。そして、日本のレース関係者の意識も低くなってきていると中野は考えている。

 日本で少しでもいい成績を残しただけで満足してしまう選手、スポンサーの取り合いを繰り返す関係者達。こうした意識を少しでも変えていきたいと中野は考えている。これはヨーロッパやアメリカなど世界のレース先進国や強豪を早くから見てきた中野自身が自らのキャリアの中で学んできたことだった。

このような意識のままだと日本のレーシングドライバーは海外のドライバーに勝つことなど出来なくなり、それがますます日本のモータースポーツ界への関心度を下火にしてしまうことに繋がると中野は危機感を覚えていた。

 「まずは自分が勝つ」

 中野自らが世界1になり、モータースポーツの認知度を挙げ、かつレース関係者の人たちに中野の考えを伝えていきたいと強く思うようになった。モータースポーツによって中野はつくられたといっても過言ではない。そのモータースポーツに中野はお返しをしていきたかった。中野は言う。

 「自分は決して天才でも何でもない。努力とか頑張ることで可能になることって必ずあるし、今までも努力をして勝利を得てきた。今、僕は全てを無くしてでも世界に挑戦をしていきたい。やめろという人はいるが、僕自身ができると信じているし、努力すれば何とかなるということを多くの人に伝えていきたい」

 とはいえ、世界中から多くの強豪が参戦してくる。中野もよく言っているが、エベレストの頂点に登ったら、さらに山があるようなもの。多くの天才達を倒した人たちが集う場であり、そこにはただ単純にドライバーの能力だけでは解決できない様々な問題がある。順位がはっきり出てしまう分、決して簡単ではない。だが、中野は自分が勝利できると信じている。そして、そのために中野は動き出した。


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