頑張る人の物語

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第20回 『 僕もみんなと走りたいんです

 フェリーの甲版でも一人一人が考えごとをしていた。柴田も考えていた。石川に会えることへの期待。そしてこの判断が適切であったかという自問自答。少し考えた中、この自問に対する自答は固まった。もちろんYesだった。

 石川は元気だった。体調はもう回復していた。しかし、またこのようなことが起きては一大事だ。念のためということで箱根の主治医に看てもらおうということになった。柴田は石川と共に二人で一時箱根へと戻ることにした。ほかのメンバーは元いた場所へと戻ってもらった。そこで少し待機をしてもらうようお願いした。

 みんなは快く承諾してくれた。このとき、ハーバライフ・オブ・ジャパンよりの手紙でACTのことを知った人が空いていた民家を利用させてくれた。この人の懇意で一週間、ACTメンバーは柴田たちの帰りを待つことができたのだ。

 さて、石川と柴田である。石川の主治医は奇跡的な回復に驚きつつも言った。

 「一ヵ月は休みなさい。今回は奇跡的に治ったかもしれないけど、もう次は絶対にないからね」
  
  石川は残念そうな顔をして診療室から出てきた。一ヵ月も休むとなると、日本一周は終わってしまう。「いやだ」強く石川は思った。すぐに石川は診療室に戻った。

 「先生、僕は一日でも早くACTに復帰したいんです。みんなと会いたいんです」

 もともと、あまりしゃべるのが得意ではない。その石川が必死になって訴えた。これには主治医も驚かされた。主治医は言った。

 「私は医者としては一ヵ月間休むように徹君に言いたい。しかし、あとは徹君の問題だ。君の人生なのだから、君が判断しなさい。」

 この判断が医師として適切だったかどうか。医療関係の多くの方は言いたいことも多々あるかもしれない。しかし、ACTの活動を知っていればこれ以上適切な判断はなかったとみんなが自信を持って言うだろう。

 2,3日後、柴田と石川はメンバーに合流した。みんなが喜び、ここからまたACTが再開された。

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