頑張る人の物語

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第18回 『 自分を追い込む

  「やはり教育だ。トレーディングゲームだ。これしかない」

 こう思った船橋は、まずは逃げられない環境を作ろうと思い、引越しをした。そして、1ヶ月間、朝昼晩毎日一人づつ今までの仲間と会って自分の考えを聞いてもらおうと決意した。結局、相手の都合もあったので2ヶ月かかり船橋は100人の仲間達と話をした。

 人の意識を変えていく教育をしていきたい。トレーディングゲームというのを学校に導入していきたい。当時、煮詰まっていなかった事業計画書をもとに船橋は熱く語った。

 人に会えば会うほど、船橋は感じていた。「教育」という言葉は誰もが賛同をしてくれるということ。事業計画には否定的であっても熱意だけは伝わり一緒になって考えていってくれること。そして人とのつながり、人からアイディアをもらうことは数値化こそ出来ないがかけがえのない資産であるということ。

 こうして仲間達よりアイディアを貰いさらに自信をつけた船橋は、この事業計画と共に自らを受け入れてくれる企業を探して転職活動を再開した。今回は対象企業は絞っていた。

「教育事業」ということで船橋の頭に思い浮かんだ企業はソニー、ベネッセ、リクルートであった。船橋は『教育は楽しくやらなくてはいけない』ということをこだわりとして持っていた。そうした意味で一番適していたのはソニーだった。

 「教育を変える事業をやっていきたいんです」
 
  そう語りながら、船橋はソニーの人事担当者に話を始めた。担当の方は興味は持ってくれた。

 「確かに面白い内容だとは思いますが、これだと何兆円規模のビジネスにはならないですね。もしソニーが新規事業として取り組むのであればそれ位の規模のビジネスでないと無理ですね」

 丁寧にではあるが、断られた。このような中で落ち込んでいる船橋を仲間は励ましてくれた。しかし、船橋にとって必要であったのは励ましではなく叱咤だった。

「頑張っていて偉いよな」

 といくら言われても、それはその場で一時的に気持ちは楽になってもすぐに厳しい現実が待ち受けていた。一時凌ぎは今までずっとしてきたことだ。船橋には彼を叱ってくれる人が必要であった。そして、その人が現れた時に船橋の人生は大きく左右された

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